大阪大学大学院生命機能研究科
杉野英彦
「こころ」の多様性を生み出す神経細胞接着分子
「ゲノムひろば2003 in 京都 ゲノム研究勢ぞろい」
主催:文部科学省科学研究費特定領域研究ゲノム4領域
展示責任者 杉野英彦 展示責任者所属 大阪大学生命機能研究科
生物は、進化の過程で脳を発達させることで大きな飛躍をとげて来ました。なかでもヒトは類人からわずか数百年万年でその脳を500ccから1800ccへと拡大させてきました。この時急増した神経細胞は複雑に多様化し、高度に組織化した神経回路網を。形成しました。種々の動物によって異なる「脳の構造」(図1)、ヒト同士で異なる「ものの考え方」や「感受性」すなわち「こころ」(図2)は、それぞれの動物種やヒトが持つ多様化した神経回路網に大きく依存すると考えられています。
莫大な数の細胞の多様化と組織化は免疫細胞でも存在し、神経系と免疫系の類似性が指摘されています。その免疫系細胞の多様化と組織化はイムノグロブリン遺伝子やT-cell-receptor遺伝子群の多様性と再編成による組織化に依存します。同様の多様化のメカニズムが脳で使われているのならば、神経細胞同士での接着(神経回路網形成)において使われていると考えられます。私たちはイムノグロブリン遺伝子やT-cell receptor遺伝子と酷似した構造を持つ、神経細胞接着分子CNR(図3)と「こころ」の多様性との関連を研究しています。
リンク先 : http://www.genome-sci.jp/
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